ふう

やっぱり一晩眠ると違うな
だいぶ怖さが減ったよ
今晩も寝るとまたかわると思う


まあまだ残ってるけど、うまくやればいけるはず

きっと何事もなく終わる、終わってくれる




ふー
大丈夫、大丈夫だ

俺なら大丈夫
いけるって


と自己暗示








さて、話題を変えて
まあもとはあのせいで自覚したってか、前から思っていた事の裏付けというか


これからは優しい人間になろう
普通に優しいんじゃなくて、滲み出るような優しさで

昔から親に「お前は優しい子だけど、自分のまわりに壁を作って絶対に誰も中に入れようとしないから、他人にその優しさが伝わらない」って言われてきたけど
そうじゃないんだよ
初めは自分でもそう思っていたけど、違ったんだよ

ただ他人に傷つけられたくなかっただけなんだよ

俺の心はとても弱いから
誰かにおこられたり否定されたりするのに耐えられないんだよ


だから嫌われないように、裏切られないように、傷つけられないようにしてただけなんだよ



俺は誰かに認められて、誉められて、甘えさせられて、愛されたいんだよ

思い返せばそんな記憶はあまり無い


あんなことをしたから誉められたとか
こんなことをしたから認められたとか

決して否定されて生きてきたわけじゃない
ただ記憶が無いだけ


でも、そういうことをして欲しかった

頭を撫でられたり、おんぶしてもらったり、手を引いて歩いてもらったり

そういう記憶が無い

してもらわなかったなんて事は無い

でも覚えてない


それが堪らなく悲しくて、不甲斐なくて、悔しくて



それはきっと俺が優しく無いから
自分を否定されたくないからまわりを受け入れようとしなかったから


だからせめて少しでも優しくなって、これから誰かに優しくしてもらったり、昔の優しくしてもらった記憶を思い出せたらいいな



ずっと強くなりたいって思ってた
でも本当は違った
俺は決して助ける側ではなく、助けられる側なんだ

だってずっと夢見ていた
誰かが俺を探しだしてくれる事を


でもそんな夢は叶わなかった
だから強くなりたいと思ったんだ



俺はとっても弱くて弱くて寂しがりだから

ずっと現実を直視せずに、一歩引いて見ていた




そんな自分では後悔ばかりだ

だから優しくなる

本当に誰かに優しい人間になりたい



でも優しい人間になれてもきっと俺は誰かを助ける人間じゃない

ただ、俺が優しくした分だけきっと誰かが優しくしてくれる
そう願っている

だって、努力した人間が報われないとずるいじゃないか

多分、俺はこれからもいろいろな事から逃げる
だけど、逃げたらその分何かをしよう


俺は頑張るよ
前を見ないときっと幸せにはなれない

進み続ける
それを今日決めた


多分俺は今日から逃げようとする

でも、頑張る



今はそれしかない
少なくとも、今そう思ったんだ